宇宙関連企業リサーチ「SPACE COTAN株式会社」
今回は「SPACE COTAN株式会社」だ。
SPACE COTAN株式会社は、北海道広尾郡大樹町字芽武183番地1にオフィスを構える2021年4月に設立された企業で、設立時の資本金は7,600万円。小田切義憲氏が代表取締役社長兼CEOを務めている。
公式サイトはこちら↓
株主は、大樹町、インターステラテクノロジズ、エア・ウォーター、川田工業、帯広信用金庫、十勝毎日新聞社、北海道新聞社などだ。
HOSPO(ホスポ)とは
HOSPOとは、「北海道スペースポート」のことで、北海道大樹町にある世界中の民間企業・大学研究機関等が自由に使える、シェアするスペースポート(宇宙港)だ。垂直打上げロケットの実験や打ち上げ、併設を計画する3,000滑走路でスペースプレーンの試験も可能としている。
宇宙港とは、宇宙へ行くための港のこと。宇宙港には、大きく分けて2つの役割があり
①宇宙に行くための拠点
②地球上の移動の拠点
という、宇宙旅行客や宇宙飛行士の離着陸、衛星や物資の運搬とそれにともなう物流、観光などの拠点となることが期待されている。
日本にはその他にも、
・和歌山県串本町の「スペースポート紀伊」
・大分県国東市
・沖縄県下地島
があり、世界中では70か所以上が実行していたり計画していたりする。
HOSPOのある北海道大樹町の特徴は、35年以上前から宇宙都市として取り組んでおり、民間企業の参入も多いことだ。
大樹町は現在人口5,400人ほどだが、ここでしかできない仕事、ここでしか経験できないことがあるとして移住者が増えていている。
宇宙産業誘致の波及効果は年間267億円、観光客も17万人増えるという試算もあるほどだ。
ちなみに、社名にある「COTAN(コタン)」とは、アイヌの「集落」または「部落」のことを指し、北海道に位置し地域ぐるみの産業にしようという意図を良く表している。
小田切社長はどんな人?
そんなSPACE COTAN株式会社を率いる小田切社長は、全日本空輸の元社員で元エアアジア・ジャパンの社長などを歴任し、地域創生プロジェクトにも関わってきた。それらの経験を生かし、「宇宙版シリコンバレー」構想を描いている。
ITmedia ビジネスオンライン トップインタビュー」の中で、小田切氏は次のように述べている。
宇宙産業促進の取り組み
SPACE COTAN株式会社は、2021年より開催されている「北海道宇宙サミット」の実行委員会にも名を連ねている。
北海道宇宙サミットは、「宇宙とあらゆる産業との繋がりをつくる日本最大級の宇宙ビジネスカンファレンス」として、昨年(2021年)は2,600人、今年(2022年)は現地参加者とオンライン参加者を合わせて4,700名が参加し、成功裏にその幕を閉じたイベントだ。
宇宙産業に取り組む人達の貴重な交流の場ともなっている。
現地の様子は、こちらの記事をご参照いただきたい。↓